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- text: KEISUKE KAWANISHI
- photo: TAKAAKI MIURA
- (MOTO NAVI2008年4月号掲載)
オートバイ業界では、ちょっとしたカラーや仕様を変更したモデルが毎月何車種も登場する。それでもメーカーのリリースでは「新発売」と表現されたりするから、そのうちどれが 本当のモデルチェンジ なのかよく分からなくなってくる。
このCB400スーパーフォアもそうだった。最初に資料を見たときは、あまり見た目が変わっていない(ように見えた)ので、てっきりマイナーチェンジだろうと思っていた。だがよく見ると、なんと2003年以来のフルモデルチェンジだという。
つまり新型CB400SFは正直、僕らが「おっ」とテンションが上がるようなニューモデルではないのだが、じつはそういうモノほどいざ乗ると「これ、いいじゃない!」となることも多い。誰も気にしてなかったクラスの女子が、ある日メガネからコンタクトに変えてきたとたん、「え、あいつ結構カワイイじゃん」ってなるみたいな。って何の話だ。
でもじっさい、久々に乗ったCB400スーパーフォアは僕の胸をちょっとキュンとさせてくれた。
「ハイパーVTECレボ」という、まるで合体ロボットのような名前になったホンダ得意の可変バルブ制御システムは、「ギアポジション、エンジン回転数に加え、新型はアクセル開度も検知、演算してバルブ作動数を制御し……」などと、書きだすとそれだけで紙幅が尽きてしまうほど複雑なマネジメントを行うが、要はその最大の眼目は、電子制御燃料噴射(PGM-FI)との組み合わせにより、厳しさを増す最新排出ガス規制に対応することにある。
乗ってみると、低回転ではちょっとトルクの細さを感じるものの、4000rpmあたりから力強く加速し始め、バルブ数の切り替わる6500rpm付近からレブリミットの1万3000rpmまでは“カムに乗る”という感じでウルトラスムーズに回り切る。良い意味で意外だったのは、スムーズではあるがモーターのような味気なさではなく、適度に“泣き”の入った艶のあるエキゾーストノートを聞かせてくれたことだ。
先に「キュンとした」と言ったのは、その音を聞いてふと高校生のとき初めて乗った、400ccマルチのことを思い出したから。騒音規制も厳しい折、「もう排気音なんてほとんどしないんだろうな……」と思っていただけにちょっと嬉しかった。
大排気量車に乗りなれた今、久々にヨンヒャクに乗ると、一瞬すごく小さなバイクに乗っているような気がする。だがしばらく乗るうちに徐々に感覚がアジャストされてきて、次第に「やっぱこれぐらいが気持ちいいナァ」と思うようになるのだ。
同窓会で会った昔の彼女のように、CB400SFはひととき、僕をバイクと付き合いはじめた高校生のころに引き戻してくれた。ハーフカウル、跳ね上がったテール、伝統のCBカラーというオーソドックスなデザインも、そんな気持ちにさせられた要因かもしれない。
しかし「君には変わらずにいてほしい」なんて言いながら、もし目の前に大柄なセクシーダイナマイトが現れたら、身の丈に合った君のことを忘れてしまうかもしれない。オヤジの悲しい性と思って許してほしい。
CB400スーパーフォアはホンダの「ビッグ1」プロジェクトとともに1992年登場。以来連綿とリファインを重ね400ccスポーツの定番モデルとして不動の地位を築いてきた(2005年4月より現在まで400ccクラス登録台数1位)。ホンダ得意のバルブ制御機構は今回「HYPER VTEC Revo」へと進化し、ギア、エンジン回転数、スロットル開度を検知し作動バルブ数を制御する。 またエンジン外観も空冷風の冷却フィンが切られた先代から、水冷らしいシンプルな造形へと変わった。ハーフカウルを装着した「スーパーボルドール」は2005年に追加。新型もネイキッドの「スーパーフォア」との2モデルをラインナップする。前後連動ブレーキ+ABS付きモデルは7万円高。
| HONDA CB400 SUPER BOLD’OR | |
|---|---|
| サイズ全長 | 全長2040mm×全幅725mm×全高1155mm |
| ホイールベース | 1410mm |
| シート高サイズ | 755mm |
| タイヤサイズ | 前120/60ZR17、後160/60ZR17 |
| タンク容量 | 18ℓ |
| 乾燥重量 | 198kg |
| エンジン | 399cc水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ |
| 最高出力 | 53ps/10500rpm |
| 最大トルク | 3.9kgm/9500rpm |
| 価格 | ¥824,250(ツートーン/ABS付¥897,750) |
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足つきがよくコンパクトなポジションは、オートバイを意のままに操る楽しさを思い出させてくれる。
いっぽうビッグバイクにも引けをとらない大柄な車体はスーパーボルドールの美点。




